田舎のくせに大学生と空き家対策始めました2017
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空き家セルフリノベ奮闘記はこちらから。
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昨年(2016)は田舎のくせにDIYシェアハウスを始めてみたが、
今年(2017)は田舎のくせに大学生と空き家対策を始めてみた。
DIYシェアハウスの企画で素人でも自分達の思い通りに部屋を改造できることがわかった。
それでは建築を学ぶ学生がチームで取り組んだらどうなるのだろう。
きっと、デザインはもちろん住み心地や機能面までを考慮した設計をしてくれ、
改修作業も丁寧に行ってくれ、空き家が完全に息を吹き返すのではないだろうか。
(DIYシェアハウスは見た目重視で断熱機能とか皆無だし、床から蟻が湧くからなぁ)
それは空き家問題解決に、より近づくきっかけになるのでは。
というわけでこの企画は、
①建築を学ぶ学生が、フィールドワークの場として沼田町の空き家を利用し、
DIY(セルフリノベーション)を通じて、企画から設計、施工までの全工程を
体験し学習を深める
②空き家を甦らせることにより空き家問題解決の糸口とする
といった意図で始めた企画である。
しかしこんな無謀な企画を快く引き受けてくれる学校なんてあるのだろうか?
「初めての取組みだから成功するかわからない、
工具を使って事故が起こるリスクもある、
そもそも先生や学生さんの費やす時間と労力がハンパじゃない。
でも我々スタッフが一生懸命探しました...
そしたらね、引き受けてくれる学校見つかりましたよ!!
北海学園大学 岡本ゼミのみなさんです(バラ珍風)」
岡本浩一教授は都市計画、住環境計画を専門とされており、
セルフリノベーションは住環境の変化なので、
もしかすると興味をもって頂けるかも、ということで
早速教授の研究室の扉を叩き、今回の企画についてお話した。
教授はこちらの話を黙って聞き、特にリアクションは無かった。
話が終わりちょっとやばいかも、と思った矢先
「学生さんのためになるおもしろい試みですね」と、
コワモテの風貌から繰り出される穏やかな笑みが、
我々の緊張を和らげた。
そんな感じで始まった沼田町と岡本ゼミのコラボ、
そして建築の構造・構法に詳しい植松教授、
建築の材料・材質に詳しい足立准教授の最強助っ人も加わり
さらにハードルが上がったセルフリノベ結果はいかに!?
○メンバー紹介
今回の事業に参加してくれたスペシャルサンクスの
個人的なイメージによるメンバー紹介だ
●岡本ゼミ(今回の主要メンバー)
最もつらいと学生に噂される岡本ゼミであるが、本気で臨む学生に対してはウォームハート・クールヘッドな対応でゼミ生から卒業生までくみちょーと慕われる
本プロジェクトのリーダーでみんなから厚い信頼を受ける。今回の企画で論文も書く予定。鼻ツッペも厭わない
本プロジェクトの副リーダー、目の下のクマがデ○ノートのL似感をかもし出す。酔うと大のスキンシップ派
アカペラサークルで低音を担当。見た目病弱そうだがスタミナあり
よさこいサークルで演舞する粋なキャラ。意外と料理が得意
ラクロス部のアタッカー担当。ぬまたに来ても朝練を欠かさない
見た目やんちゃだけど、物腰やわらかいのがギャップ萌え
彼のプレゼンした「繋~tsunagu~」が今回のリノベのテーマに
岡本ゼミ卒業生。現在、及川鉄工株式会社に勤めており、くみちょーから今回の企画を聞き、かわいい後輩達のためにコンクリ土間のコン止めデッキプレートを組んでくれた。だれも加工技術の高さを評価できないので、仕方なく自分でほめる。リンク先のHPも彼が作成した。PC版とモバイル版で全然異なるコンテンツなのがおもしろい。
●植松ゼミ(協力ゼミ)
ビールサーバーを必ずレンタルしてくれる太っ腹な教授、銘柄はサッポロ黒ラベルに決まり
ラクロス部のキャプテン。ガテン系の衣装が良く似合う唯一の植松ゼミ生。
●足立ゼミ(協力ゼミ)
良きパパ感がにじみ出る雰囲気の先生。今回改修する住宅の他にも空き家住宅の材質と耐久性を調査
背の高い俳優に似てるとのこと。コンクリートブロックの耐久性について調査しつつ住宅改修も手伝う
ハッカという名字と愛用するタバコから。コンクリートブロックの耐久性について調査しつつ住宅改修も手伝う
●その他
・リノベ参加募集の学内掲示板を見て参加の1年生達
・リーダー with B(リーダーの後輩、2年生Boys)
・石橋ゼミ(協力ゼミ)
・米田ゼミ(協力ゼミ)
●業者(スペシャルサンクス)
岩寺木材産業 株式会社
→部屋の仕様に合うよう色々と相談に乗ってくれ、木材の手配をして頂いた
有限会社 馬狩建設
→最初の道具の使い方講習に始まり、道具の貸し出し・技術指導等最後まで快く助けて頂いた
株式会社 谷口建装
→クロス貼りが簡単になるように色々とご配慮頂き、貼り方も指導頂いた
株式会社 ノース建設・大基建業
→コンクリート打設に関して相談に乗って頂き、コンクリートのならし方を指導頂いた
○対象物件紹介のドラマチック前後
・改修前間取り図
・改修後間取り図
外観before
外観after
軒下をモザイクアートのように塗った
玄関ホールbefore
玄関ホールafter
リビングbefore
物置きと化していたリビング
リビングafter
壁に珪藻土を塗り、棚をつけた
土間から居住空間の間は縁側となっている
玄関の横から直接土間に行けるようにした
土間には鋳物の薪ストーブを設置。
壁はコルクボードにし、写真を貼れるように
和室Abefore
和室Aafter(リビング)
押入れを壊して広くし、壁紙を張替え、
奥はスクリーンが映るよう白い壁紙にした。
中央には大きな掘りごたつを設置し、
くつろぎの空間に
キッチンbefore
キッチンafter
左の壁は黒板塗料を使用しており、買い物リスト
といったメモを書いておけるようにした
タイル調のフローリングを張りモダンなキッチンに
収納棚には薄い板を張り木目調に
トイレbefore
トイレafter
かわいい壁紙に
和室Bbefore
天井が剥がれた状態だった
和室Bafter(和室)
壁紙を張替え、ふすまも壁紙を張り合わせて
模様を作った
和室Cbefore
こちらも天井が剥がれた状態
和室Cafter(洋室)
天井を全てはがし、開放的にした
天井と壁全体をOSB合板で覆い、合板と天井の間に
断熱材(スタイロフォーム)を入れて、越冬可能に
窓側は壁紙を張って単調にならないようにした
押入れを開放して見せる収納棚に
ここまで改装して費用は50万円程(材料代のみ)でした。
頑丈なコンクリートブロック造であったため、
建物としての耐久性も問題なしです(足立ゼミで調査済)
ライフラインの改修や工具代等を加えても、
金銭的な負担は相当軽いです。
安価で理想の居住空間を実現できる、
空き家のセルフリノベーション(DIY)といった
ライフスタイルもありなのではないでしょうか。
2018/04/26