20160929ジビエブームの裏で
シカが罠にかかったという
連絡が役場に入ったので、
止め刺し(とどめをさすこと)を
しに担当者が現場に向かいました。
私は現場を見たことが無かったので
担当者に同行させてもらいました。
まず、なぜシカを駆除
しなければならないかというと、
稲の新芽を食べたり、
稲が育った後も踏み荒らしたり、
水田をヌタ場(虫を払ったり、
泥を浴びるための場所)に利用して
稲がなぎ倒されたりするためです。
こんな感じでなぎ倒されます。
現場につくと、罠にかかって
逃れようとして暴れ、崖から落ちて
しまったシカがいました。
雌シカで90kgほどの体格でした。
シカを崖から引き上げた後、
この最近猟友会に入った若い青年(早瀬君)が
こん棒で気絶させ、ナイフで失血死させました。
仕留めたシカ搬送中。
早瀬君が持っているのは
手作りのこん棒で、これで仕留めました。
彼は散弾銃も打てますが、
罠にかかったシカは、
銃所持の免許がない人でも
仕留めることのできるこの方法が
普及してほしいと
あえてこん棒を使って仕留めました。
それが彼のポリシー
そして軽トラックで輸送され、
産業廃棄物として処理されました。
現状ぬまたでは、
シカの肉や皮を利用することなく、
そのまま産業廃棄物として処理されるのです。
シカを殺すことについて
早瀬君にかわいそうだし
躊躇しない?と尋ねたところ
「かわいそうだからこそ、1頭まるごと
産業廃棄物として扱われるのではなく、
肉や毛皮を使った加工品等で価値を見出して
あげたいのです。しかし、まだ沼田ではその土壌が
ないので、自分がその土壌を作っていきたいです。
ちょうどジビエが注目されているので、
今が好機と感じています。」
という答えが返ってきました。
かっこよいと感じました。
見た目はワイルドだけど
話すとマイルドな
彼はまだ独身なので、
ぜひハントしに沼田へお越しください。